ヨーロッパで快進撃を繰り広げている話題のマエストロ、パッパーノがイタリアのトップ・オーケストラであるローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団を率いて来日中です。

今日はちょっと先日の補足と
東京公演初日の簡単なレポをわーい(嬉しい顔)
 
日本到着の翌日6/27は、プロモーションの1日。7つのインタビューを受けるというハードスケジュールにもかかわらず、終始、笑顔を絶やさずに熱のこもったトークを展開。写真撮影もバッチリ決まっていました。


 イタリアで最も長い歴史を育み、トップレベルのサウンドを誇ってきたローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団を、音楽監督として率いることになったパッパーノ。
「トスカニーニ、ジュリーニ、バーンスタインと、偉大なマエストロが築いてきた名門オーケストラを引き継いて、常に身の引き締まる思いで指揮台に立っています。ベートーヴェン、レスピーギ、マーラーといった素晴らしい作品を通じて、このオーケストラのサウンドを存分に楽しんでもらえれば……」
と目を輝かせてローマでの活躍ぶりを語ります。

 現在、ロンドンに8ヶ月、ローマに2ヶ月半、残りを他の地域への客演やツアーにあて、2012年までスケジュールが埋まっているという、今や世界でも最も忙しい指揮者の一人。快進撃は益々勢いを増しています。
 多くのオファーが殺到する中、いつ来日できるか分からない、貴重なパッパーノのシンフォニック・サウンドは聴き逃せません!

ここで先日アップできなかった写真を改めて。

KIF_1453.JPG
時差もなんのその、元気印のマエストロ

KIF_1455.JPG
取材攻勢の合間に。通訳さんとレコード会社の担当者とパチリ

ところでexclamation×2

6月30日(土)東京オペラシティでの公演は大盛況。
そして噂にたがわぬ、オーケストラの素晴らしさ!
まるで灼熱の太陽晴れみたいな弦楽器の輝かしさや、
3大テナーが歌っているような管楽器たちの音色が
会場に熱狂の渦を巻き起こしました。
あまりのサウンドの眩さに目がくらみそうですむかっ(怒り)

チケットの発売前「カジモトくんの気まぐれ日記」でこのオーケストラのことを弊社で最初にふれた時には
ちょっと大げさなんじゃ?・・・などと思っていましたが
大げさどころかそれ以上かも目
間違いなくイタリア最高のシンフォニーオーケストラだと確信しました。

究極の“カンタービレ”
そして“ブリオ”(イタリア特有の「生命の漲り」、とでも言いますか)の止めどもない奔流に押し流されそうな一晩でした。


そして興奮冷めやらぬ終演後、
サイン会のひとコマをパチリカメラ
DVC00169.jpg

残りの公演、どうぞお聴き逃しなくパンチexclamation


[7/6 東京オペラシティ公演情報はこちら]

[7/8 よこすか芸術劇場公演情報はこちら]
2007-07-02 10:31 この記事だけ表示
ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団の来日公演は、いよいよ明後日6月29日(金)の前橋市民会館で幕を開けます。
昨日先陣をきり、オーケストラより一足先にアントニオ・パッパーノが来日しました!どんっ(衝撃)
pappano018.jpg


弊社マネージャーからのレポートです。


昨日、今日とたくさんのオファーを受け、パッパーノは新聞・雑誌社のインタビューを分刻みでこなしています。
自らが音楽監督を務めるオーケストラとの初来日ということと、近年一段と欧米で高まるマエストロのステータスに、音楽関係者の注目度は並々ならぬものがあります。

ただ本人、ジェット・ラグ(時差)が出てきたのかちょっとしんどそう。しかし反面、朝からテンションが高く「今回の公演を絶対成功させたいグッド(上向き矢印)と精力的に、そして真摯に質問に答えるマエストロの姿がとても印象的でした。
(ここで写真をお見せできないのが残念です。スミマセン・・・)

今回マエストロに同行したゼネラル・マネージャーはインタビュー中、こんなことを言っていました。
「マエストロは欧米中のメジャー・オーケストラ、もちろん日本からも指揮の依頼は多いんだけどね、何しろ今の2つのポスト(サンタ・チェリーリア管とイギリスのロイヤル・オペラ)に全力を注いでいるから、どうしても多くを断らざるをえなくなっちゃうんだ。真面目で誠実な人だからねー。黒ハート
ということは、今回の来日公演はパッパーノの指揮を体験できる絶好のチャーンスexclamationってことですね。


インタビューを聞いていると、マエストロとオーケストラにとってレスピーギの2曲「ローマの噴水」「ローマの松」は特別なものなのだなぁと実感しました。
「カジモトくんのきまぐれ日記」にも書きましたが、この2曲はサンタ・チェチーリア管弦楽団のために書かれ、彼らが初演した曲です。
「ローマの松」の4曲目「アッピア街道の松」ではフリューゲルホルンやテナー・チューバを会場内の3箇所に配し(本当はブッチーナBuccineという、首の周りにグルグル巻いたような楽器を使う指定があるのですが、今は存在せず)、より鮮やかなサラウンド効果を期待してほしいとのことわーい(嬉しい顔)

そのサンタ・チェチーリア管弦楽団について、もちろん多くを語っていましたが
「“音楽表現”について高度なコミュニケーションを達成しているオーケストラ」と賛辞と尊敬をこめた熱い一言が、特に記憶に残っています。
orchestra150.jpg

熱きマエストロとイタリアの偉大な伝統を背負うオーケストラとのコンビが、ついにベールを脱ぎます。
この公演で皆様もぜひイタリア文化の精髄を感じてくださいパンチexclamation×2


チケットのお申し込みはこちらから。
6月30日(土)東京オペラシティ コンサートホール
7月1日(日)大阪 ザ・シンフォニーホール
7月6日(金)東京オペラシティ コンサートホール
7月8日(日)よこすか芸術劇場


2007-06-28 19:36 この記事だけ表示
6月に入り、暑くなってきましたが皆様いかがおすごしですか?晴れ

衣替えの月に入るとともに、ピアノの巨匠アンドレ・ワッツが来日しました。猫
1日の白石ホワイトキューブでの公演を皮切りに、2日豊田市コンサートホール、3日つくばノバホールと精力的に演奏を続けるワッツ。
同行の弊社マネージャーから現地レポートが届きましたので、どうぞご一読下さいexclamation

−−−

いつのまにか還暦を迎え巨匠の域へと入ったアンドレ・ワッツ。
若い頃を知るファンの方には、この時の流れの速さ、感慨深いものがあると思います。

彼の様子を見ていますと、自分のこだわりに対して決して妥協しないですね
リハーサル時も念入りにピアノを弾き込み、自分の指、体で弾き方を調整、調律でもさらに調整をして、と何度も重ねて様々な確認をした上で最高の響きを確かめていきます。
070603_1232~0001V.JPG

「毎日違う楽器を弾くということはピアニストにとってどうすることも出来ない宿命なのだけど、それを嘆く必要は無い。何故なら、楽器は自分自身の中にあるからだよ。」
と言い切る彼の姿に、円熟したピアニストの姿を見ました。

また、今回のプログラムにも彼のこだわりが見えます。
バッハから始まり、モーツァルト、シューベルト、リスト、ショパン、ドビュッシーと、ピアノの名曲が並ぶ中、後半のはじめにぽつんと置かれたべリオ。
僕の中に何故ここでベリオを弾くのかという問いが生まれたので、思い切って聞いてみました。すると、返ってきたのは何とも理にかなった答えだったのです。

「後半でショパンを弾く前に、流れを作りたかった。そこで、ベリオとリストを持ってきたんだ。リストが悲しみのゴンドラを書いたとき、彼は夢を見た。水の中のゴンドラが葬列をなしていて、その中にワーグナーがいたんだ。そして、その夢の三ヵ月後、ワーグナーは死んでしまった。だから、この曲の前は、水でなければならない。そして、この曲の後には『眠れぬ夜−問いと答え』が来るんだよ」

ピアニストとして円熟のときを迎えたワッツ。彼の音楽性はますます深みを増して、ひとたびその音楽を聴けばステージの上の空気に引き込まれること、間違いありません。


ワッツの東京公演はいよいよ6月10日(日)ですexclamation×2
お申し込みはこちらまで。



2007-06-04 10:33 この記事だけ表示

【天使の声〜libera〜が来日!】

 7〜18歳のボーイソプラノで構成される合唱団、話題のliberaがいよいよ来日しました!

同行しているツアー・マネージャーからのレポートをお送りします。いつもの「大人」のアーティストたちとのツアーと違い、色々新鮮なようです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 名古屋の街中で小さな可愛い男の子たちを見た皆さん、それは間違いなくliberaのメンバーたちですよ。 

 今回は名古屋・大阪・東京(2公演)と計4回のコンサートツアーとなります。 到着日からはしゃぎまわる子供たちを連れて、まるで引率の先生のような気分の毎日です。いつもおそろいの服を着て集まる17人の子供たちは相当目立ちます。でも可愛いです・・。コンサートでは美しい歌声を聴かせてくれる彼らも、黙っていると普通の子供たちなんですよ。と、言いたいところですが、黙っていません(笑)。年少から年長まで年齢が10も離れているのに、皆本当に仲良く毎日はしゃいで騒いでいます。 

 今日は名古屋でメンバー4人を連れ、ZIP-FMのインタビューへ行ってきました。DJの方の軽快なトークに乗せて彼らもずいぶんリラックスして話してくれました。でも、彼らのもっぱらの関心はラジオそのものよりも控え室にあったマッサージチェア。次々に試しては笑いながら遊んでました(笑)。

 その後はリハーサルへ。

 簡単なリハーサルでしたが、その澄んだ歌声には思わずはっとさせられました。liberaがそもそも教会音楽を歌う合唱団から始まったということが納得できます。 そして、面白いのはその曲目。一見ポピュラー音楽のようなテイストでありながら、歌っている曲はクラシックの名曲なのです! ドヴォルザークの交響曲第9番第2楽章などは有名ですが、ベートーヴェンの交響曲第7番2楽章や、サン=サーンスの交響曲第3番の2楽章第2部など、文字通り心が洗われるようです。 

 もちろん、NHKドラマ「氷壁」でお馴染みの「彼方の光(Far Away)」、紅白歌合戦で一躍有名になった「千の風になって」のliberaヴァージョンも本物をお聞かせ出来ますのでお楽しみに! クラシックを違った角度から楽しみたい方や、彼らの声に包まれたい人はぜひコンサートへ!まだ若干席が残っています

 [4/14 Bunkamura オーチャードホール追加公演情報はこちら]
 [4/11 愛知県芸術劇場コンサートホール公演情報はこちら]
 [4/12 ザ・シンフォニーホール(大阪)公演情報はこちら]

 

こちらのオフィシャルHP(東芝EMI内)にも来日レポートがアップされています。http://www.toshiba-emi.co.jp/libera/news/


 


 

2007-04-11 12:35 この記事だけ表示

 先日、ニューヨークのカーネギーホールで「ギル・シャハム アンド フレンズ」の第1回が行われました。
 大絶賛された公演のステージ裏で、実は、こんな大変なことが起こっていたとは…!
 ギル・シャハムの長年のコラボレーターであり親友でもあるピアニスト、江口玲の大変な3日間を、彼自身のレポートでお送りします。

**************************

 3月20日火曜日の午後にギルから電話がかかってきました。
「もしかして明日と明後日、空いてる?」

 イェフィム・ブロンフマンのご家族に不幸があり、突然の代役を捜しているというのです。曲目はオール・ブラームス。まずギルと2人でスケルツォ、リン・ハレルが加わってピアノ三重奏の第1番、後半はさらにチョー・リャン・リン、シンシア・フェルプスが入ってのピアノ五重奏。マネージメントとアーティストが必死に代わりのピアニストを探しているということで、万一見つからなかった場合にはキャンセル!
 ピアノ三重奏は数年前に演奏したことがありました が、五重奏は20年以上も前に1度だけ友人たちと初見で遊んだことがあるだけ。でも、カーネギーホール主催の「ギル・シャハム アンド フレンズ」とタイトルされた3回連続のブラームス・シリーズの第1回目をキャンセルさせたくない
「楽譜あったかなあ、しばらく弾いてないけど、ちょっと時間くれる?」
 と答えて、1時間ほど通して弾いてみたところ、頑張れば多分いけるかな、と思い引き受けることにしました。

 しかしピアノ五重奏はほとんど記憶にないくらい。明日の最初のコンサートは車で2時間ほどかかるストーニーブルック、明後日はカーネギーの中ホール。個人練習に費やせる時間は出発時間の午後1時まで、飲まず食わず寝ずで練習しても21時間しかありません
 大急ぎで大学の授業休講の手続きと別のリハーサルをキャンセルし、それから必死の練習が始まりました。五重奏はかなり手強い。しかしそれに時間をかけすぎると三重奏もきつい。こういう時のためのヘッドフォン付きのピアノで夜中の2時まで練習をし、翌朝もピアノに向かいます。

 昼の12時、食事をしながら荷物をまとめ、即座に待ち合わせ場所へダッシュ。
 ギルが「有り難う、有り難う」をあまり繰り返すものだから、僕は笑いながら「演奏後に言った方がいいかもよ。頼まなけりゃ良かったと思うかもしれないから」と言うと、ケラケラ笑ってました。

 短いながらも中身の濃いリハーサルのあと、いよいよ本番開始。ものすごい集中力で最後まで演奏が終わり、観客はスタンディングオベーション! この一日の苦労が報われたと実感しました。翌日のカーネギーではもっとリラックスして演奏ができました。ここでもスタンディングオベーション。ジュリアード時代の恩師も聴きに来てくださり、ニコニコとうなずきながら静かに肩をぽんぽんとたたいてくださったのが一番嬉しい瞬間でした。

 さて、地元紙に批評が出ました。ユーモアのある批評で非常に好意的です。要約すると、
「(代役について)ピアニストに24時間の通達でブラームスのピアノ三重奏第1番とピアノ五重奏を演奏するように頼むと言うことは、ちょうど友人に明日のトライアスロンに一緒に出よう、とお願いするようなものなのだ。」(笑) 「その結果は興奮に満ちた非完璧なものであった」(?) 「彼らのように熟練した演奏家たちによる室内楽には、固定メンバーによるアンサンブルのような緻密さはないけれど、彼らはそれ以上に即興性、スリルに富んだ意思疎通を瞬時に行う。音楽造りがわくわくする様な喜びに満ちた冒険のようなものならば、到底これ以上の演奏を望むことができたであろうか?」

「あの〜、ちょっと訊いてみるだけだけど、明日一緒にトライアスロン参加できない?」
「え?できるかな? ま、オッケー! やるやる! あ、でも、トライアスロンって結構走らなきゃいけないんだっけ??」
「えーと、トライアスロンやったこと、あるんだよね……?」
「いや、ないけど?」
 本当に実際そんなところだったかもしれません。

 余談ですが、カーネギーでは色々なハプニングに見舞われました。 コンサートが始まる30分前。忘れ物の常習犯の僕はまたしても黒い蝶ネクタイを忘れたことに気付きました。ギルに急遽助けを求め、彼のお母さんに予備を持って来てもらうことに。でも結局、ホールをばたばたと走り回って、カーネギーホールにあったものを借りることができたのです。本番前に集中したい彼を煩わせてしまって申し訳ない。
 すると今度はジミー(チョー・リャン・リン)がギルに、「白いシャツを持って来るのを忘れた!予備持ってない?」。またしてもギルはお母さんに電話。結局サイズが合わず、そのまま縞模様のシャツをジャケットの下に着用することにしました。マオカラーのジャケットだったからほとんどシャツは見えなかったけど、事件はそれだけでは収まらない。
 何と、本番5分前になってもリン・ハレルが来ない。ステージマネージャーが電話をすると開始時間を間違えていて、ほんの数分前にホテルを出たところ! こちらカーネギーでは 5分遅れでギルと2人でスケルツォを演奏開始。それが終わっても彼はまだ現れない。会場にアナウンスを流し、10分ほどお客様にお待ち頂き、ようやく三重奏の開始となりました。
 この日は、ブロンフマンのお父上のご冥福をお祈りするための曲を、第2部の最初に演奏することにしていました。曲は、ギルの「フォーレ アルバム」にも録音した、江口編ピアノ三重奏版「夢のあとに」。この曲は近々インターナショナルから出版される予定で、楽譜の下刷りがあったのですが、舞台に出る直前に楽譜の頁順が間違っていることに気がつきヒヤリ。ああ、あぶないあぶない。

 波瀾万丈の3日間、なんとも充実していました。10時間以上のぶっ続けの練習で指は腫れたけれど、五重奏はほとんど暗譜できそうなくらいまで追い込んだし。しかしながら、我ながらいい度胸だったと思います。普通やらないです、こういうことは。そして二度としたくないです(笑)。でも! 楽しかった! 今度は5月の日本ツアーの直前に再びカーネギーザンケルホールで「ギル・シャハム アンド フレンズ」の第3回目、ブラームスのソナタとハンガリー舞曲を一緒に演奏する予定です。ソナタは日本の皆様にもお聴きいただけます。お楽しみに。

 [5/25 紀尾井ーホール公演情報はこちら]

2007-03-29 20:09 この記事だけ表示

イーヴォ・ポゴレリッチから、ファンの皆様へ向けてのメッセージが届きました! どうぞ、ご覧下さい。

[メッセージ映像はこちら]

※映像の中で、ポゴレリッチは「1991年から何度も日本を訪れ…」と話していますが、「1981年から」の誤りです。

2007-01-17 13:39 この記事だけ表示

 昨年、衝撃的に急遽来日を決めたこの男が、遂にやってきました。
 1/12(金)のサントリーホールでは早速、ホールを破壊するがごとくの勢いで独特の演奏を披露、またもや論争を巻き起こしました。
 以下、お客様に紛れて客席で聴いた、ワタクシ公演部宣伝担当からのレポートです。

***********************************

 いや、これはやはり「聴かねばならない」でしょう! ポゴレリッチ・ファンのみならず、ピアノ・ファン、クラシック・ファンの方々、とにかく、どなたにも一度はお聴きいただかねばならないな、というのが私の感想です。

 好き嫌いはもちろんあるでしょう。「すごい!」と思う方も、「ありえない! 信じられない!」と怒り出す方もいらっしゃると思います。
 私も正直、「何だ、これは!!」と頭の中が「???」でいっぱいになって、めまいで倒れそうになったり、「すごく変わってるけど面白い! 素晴らしい! 美しい!」と興奮してしまったり。
 そんな気持ちがぐるぐると入り乱れるので、心臓の弱い方は、十分お気をつけてお聴きいただかないと危険かもしれません(?)。

 私が一番楽しみにしていた「エリーゼのために」とソナタ第24番「テレーゼ」。フレーズが分からなくなるほどの遅いテンポで始まったかと思えば、瞬間的に速くなったり。波ひとつない海に突然津波が押し寄せたり、またすぐに平穏な海に戻ったり…という風景が浮かびます。でもポゴレリッチの音は、時に温かく、またダイナミックで、そして聴こえるか聴こえないかのかすかなピアニッシモも研ぎ澄まされ、耳には心地よいものです(心はぐるぐるしますが)。
 聴いているうちに、テレーゼの仕草に一喜一憂する、ベートーヴェンの恋する気持ちが分かってくるような気がしてきました。私が知っている「エリーゼ」や「テレーゼ」とは全く違う世界でしたが。
 音大生は、絶対にマネしないように!! この演奏を参考にしてレッスンに行ったら、確実に破門でしょう。そういう意味ではこのコンサートには「R指定」が必要かもしれませんね。

 とは言っても、日曜日に行われたマスタークラスでは、至極楽譜に忠実で、終始「楽譜を読む」ことに徹したレッスンをしていたんですよ! 彼のこの演奏は決して支離滅裂なものではなく、作曲者の意図を究極に深く掘り下げたものなのだと、改めて感じました。

 疾走するがごとくプログラムを全て弾き終わり、アンコールも終えると、自分でピアノの譜面台をたたみ、ふたを閉め、椅子をピアノの下に入れて、きちんとお片付け。「みなさん、これでおしまいですよ」と、ちょっと笑いを誘います。ドキドキと興奮しながら手に汗握る勢いで聴いていたお客様も、これで少しリラックスしてお帰りになれるでしょう。

 終演後、お客様方も、口々に感想を述べ合っていらっしゃいました。その中に、こんなことをおっしゃっているお客様も。
 「ねぇ、ずっと昔コンサートに来た時、彼ってもっと細身だったと思うんだけど…。あんな大柄な人だったかしら?」
 風貌は数年前とちょっと変わりましたが、演奏のすさまじさは健在です。

 今回も、新聞や雑誌の批評に「音楽に対する冒涜だ!!」と載るか、「素晴らしい! 奥深い解釈だ!」と載るか。楽しみでワクワクしますね。
 みなさんも、この演奏を聴いて、近々展開されるであろう紙上での論争をご一緒に「目撃」しませんか?

本日のサントリーホール公演は、15時までカジモト・イープラスでチケットのご予約を受付けております(クレジットカードをお持ちのお客様のみ)。また、当日券もございます!
[1/15 サントリーホール公演情報はこちら]

大阪公演もご予約受付中です!
[1/18 ザ・シンフォニーホール 問:ABCチケットセンター (06)6453-6000 ]

2007-01-15 11:22 この記事だけ表示

 クリスマスはもう目前。寒くなってきました! でも、新イタリア合奏団のメンバーたちは、元気一杯。テンションが上がりすぎて、すわ、解散か!? という一場面も! そんな危機を乗り越え、ツアー最後の東京公演に向けてメンバーの体調を気遣うマネジャーからの報告です。

****************************************

 急に寒くなってきました。
 でも寒いなんて言っていられません。イタリア北部から来た彼らに「寒いね」なんて言おうものなら、「え? どこが?」と返って来てしまいます!
 
 ツアーもいよいよ佳境に差し掛かってきて、彼らのクリスマス気分も高まってきたようです。先日もホールに到着し、楽器を出し始めたなと思ったら、何だか耳慣れたあるメロディーが聴こえて来ました。これは……ジングルベルです!
 

 数人のメンバーたちが今回のツアー・プログラムにはないジングルベルをいきなり弾き始めたのです。そして、最初は楽しんで聴いていた他のメンバーたちもいつの間にか加わり、素敵なアレンジのきいた演奏となりました。演奏が終わると周りで聴いていたスタッフたちから、自然とブラヴィー!の歓声が上がりました。
 
 奈良公演の日には、少し早起きして観光を楽しみました。日本には何度も来ていますが奈良は初めてだということで、大仏殿の大きさや多くの鹿に興奮していました。大仏殿の中にある柱(修学旅行でお馴染み、大仏の鼻の穴と同じ大きさの穴が開いています)を見つけると、コートを脱ぎ出すメンバーたち。コンサートマスターのフェデリーコが「この穴を抜けられないと新イタリア合奏団を退団しないといけない」と言い始めましたが、こんな大きなイタリア人には無理なのでは?

 つ、つらそう〜。

 果敢に挑戦するも、やはり誰一人抜けられず……! 「残念ながら本日を持って解散だ」とのことでした。(ええっ? 冗談やめて! by マネジャー)
 
 こんな陽気な彼らですが、本番の集中力は全く別人のようです。ツアー後半で少しは疲れが出る頃かと思いきや、全く疲れを見せず音楽に集中する様子には目を見張ります。特に、チャイコフスキー:弦楽セレナーデの勢いはまさに本領発揮という感じ。最初から最後までぐっと引き付けられます。東京オペラシティ公演では優雅なワルツをお聴きいただけますので、どうぞお楽しみに!

 さて、先日お知らせした通り、オペラシティ公演にはグラス・ワインのプレゼントというとっておきのお楽しみもありますので、みなさま、ぜひ電車やバスなど公共の交通機関を使って、遊びにいらしてください。
 また、今回のツアー・プログラムはとってもかわいいツリーの形をしているんです。ポケットの小銭で買えてしまう300円という値段も魅力的でしょう? 公演の記念にぜひどうぞ!


 12/23(土・祝)は、お天気もよいそうです。ぜひみなさん、楽しい休日をお過ごしください!

[12/23 東京オペラシティ公演はおかげさまをもちまして完売いたしました]

2006-12-22 16:50 この記事だけ表示
 
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。