ゲルギエフ!プロコフィエフ!ロンドン交響楽団!そしてレーピン!公演レポート[こちら現場です]
 先日、「皆さまのために」とゲルギエフのプロコフィエフ・シンポジウムを取材してきた公演部宣伝担当のワタクシですが、その内容にすっかり魅了されてしまいました(実はもともと“プロコフィエフ好き”)。
 そこで、全公演は無理でも、1曲でも多く聴こうと決意し、まずは、第1番「古典交響曲」から……と考え、サントリーホールに行ってまいりました。

 感想は……こんなに美しいプロコフィエフは初めてです!
 プロコフィエフで、ゲルギエフ、と来たら、さぞ骨太な演奏になるのだろうかと勝手に想像していたのですが、やはり、シンポジウムでゲルギエフが語っていた通り、「プロコフィエフで重要なのは美しいメロディ」なのだとしみじみ感じました。

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 レーピンとの相性も抜群でした。レーピンの艶やかでまろやかな音色が、ロンドン交響楽団の繊細で美しい表現と見事に調和して、素晴らしい共演が完成していました。しかしこのレーピンという人は、本当に柔らかな音を出す人ですね。高音になっても音が全くとがったりせず、フォルテの部分も音が美しい。そしてその音をもって生み出される表現は、豊かで、情緒にあふれていて、人の心を包み込みます。

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 後半の交響曲第6番の演奏は、「さすが」の一言。胸にドーンと響いてくる迫力がありました。複雑な和声進行でうねるように曲想が変化するその中からも、美しいメロディが浮かび上がるように聴こえてきます。
 私は個人的に、プロコフィエフのこの美しい和声が大好きで、20世紀音楽でありながら、破天荒・難解になりすぎない、絶妙なセンスを持っている、と思っていました。ゲルギエフのシンポジウムを聞き、そして演奏を聴いて、やはりメロディあってのこの和声なのだな、と理解できました。

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 しかしこういった演奏が実現し、プロコフィエフの音楽の素晴らしさが実現するのも、ゲルギエフの、そしてロンドン響の類稀な能力の高さ、そして彼らのプロコフィエフへの愛情ゆえでしょう。
 今まで何度かゲルギエフの指揮による演奏を聴いて来ましたが、これほどの彼特有の熱さを伴いながらも、丁寧……というか緻密な音楽作りで音楽の中身をじっくり存分に引き出す姿を見ることができたのは嬉しかったです。

 さて、昨日12/3は、引き続きこのプロコフィエフ・チクルスを聴くか、レーピンのリサイタルを聴くかで迷った方も多いことでしょう。私もその1人だったのですが、悩んだ末、レーピンが弾くプロコフィエフのソナタを聴いてきました。
 やはり、うまい! プロコフィエフの雄雄しい雰囲気と、レーピンのキャラクターがぴったり重なるというか、何というか……。随分前に、海外でアルゲリッチとクレーメルのデュオでこの曲を聴き、衝撃を受けた記憶がありますが、今回のレーピンとゴランのコンビも本当に素晴らしかったです! 心が熱くなりました!!

 そんな私は、今日もまた、サントリーホールに足を運ぼうと思っております。12/1のリサイタルで、その緻密さと完成度の高い演奏でお客様を驚かせた大型新人、ヴォロディンが登場します。
 そして、金曜日、最終日は、再び、ゲルギエフ/ロンドン交響楽と、レーピンの組み合わせ。このチクルスの最後を飾るにふさわしい顔ぶれです。滅多に聴く機会のない、交響曲第4番のオリジナル版も演奏されます。

 全公演聴く方も、いくつかピックアップして聴く方も、そしてまだチケットを買うかどうか決めかねている方も、皆さま、ぜひご一緒に、最終公演でプロコフィエフを味わいましょう!
 それでは会場でお待ちしております!

[ゲルギエフ/ロンドン交響楽団 サントリーホール公演情報はこちら]
当日券もございます。
2008-12-04 12:52 この記事だけ表示
 
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